妊婦健診で「貧血と診断された」という方もいらっしゃるかと思います。
その多くは、鉄欠乏性貧血です。
②鉄(てつ)
妊娠中は、鉄が胎児や胎盤に使われるため必要量が増え、貧血になりやすいといわれています。
鉄はもともと体内に吸収されにくいうえ、貯蔵鉄が鉄の吸収をコントロールして必要以上に吸収されない仕組みになっています。
そのため、食事でこまめに摂取しなければ不足しやすい栄養素であるといわれています。
妊娠中期後期の推奨量は21.5mgですが、妊婦さんの平均摂取量は6.7mgというデータがあり、大きく不足しています。(※下記のデータを参照)
鉄の吸収率の高い「ヘム鉄」が豊富な動物性食品がオススメですが、
植物性食品の「非ヘム鉄」もビタミンCと一緒にとることで吸収率がアップします。
また、鉄製の調理器具を使うことで食材が鉄に染み込むので、積極的に使いましょう。
豊富に含まれる食品
■動物性食品(レバー、あさり、かつお、赤身肉)
■植物性食品(大豆製品、小松菜、いりごま、ほうれん草)など
妊娠中に推奨する摂取量
成人女性6.5mg
妊娠中期後期+15mg
【参照】厚生労働省の日本人の食事摂取基準における妊婦付加量(推奨量)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586574.pdf
妊婦さんの平均摂取量
妊婦・平均値 6.7mg
摂取量は個人差があるため、厚生労働省が行っている国民健康・栄養調査報告
の値を参考にしています。
【参照】令和元年国民健康・栄養調査報告
https://www.mhlw.go.jp/content/000711006.pdf